2018年12月30日日曜日

トラッキングはじめの一歩


 ブログにはつけていませんでしたが、実はトラッキングに興味があって、半年くらい前から教本を注文したりとすこしずつ情報を仕入れていました。教本は、北米では最もスタンダードなAKCのルールに従ったものを主に集めましたが、読み進めていくうちに「自分一人で練習等をやっていくのはちょっと難しいかもなあ」と、壁につきあたっていました。

 また、かなり入念に探し回ったもののまわりにAKCスタイルのトラッキングを教えてくれるトレーナーがおらず、一番手近なクラブでも、車で片道2時間半の場所だったのも、向かい風でした。近年競技人口が大きく増えているノーズワークに比べてだいぶマイナーだということを再確認していたし、反面、それでも根強いファンがいるということは、独特の楽しみがあるスポーツなんだということも感じていました。

 そんなこんなで年の瀬も押し迫った29日のことです。時々散歩に行く近隣のファーム・パークの横をたまたま車で通りかかった時、遠くにポツンと点のように、若いシェパードと、汚れた長靴のおじさんが歩いているのが見えました。徐行しながら目をこらすと、丈のある生垣の隙間にちらりと見えた特徴的なハーネス・・・、トラッキングハーネスだと瞬時に理解し、急いで子供のアイパッドにビデオをつけ(たはは)車を飛び降りて様子を見に行きました。ビンゴ!!犬は匂いのトラックを追跡している最中でした。

 フタをあけてみると、ここから車で30分ほどの隣町で防衛競技(シュッツフント)をやっている方でした。とても親切な人で話し終わるとその場でビギナー用のトラックを敷いてくれ、ごく短いものですが初めてマジもんのトラッキングにチャレンジ出来てしまった(涙)。コディも生まれて初めてご褒美にホットドッグ用のソーセージをもらっちゃったりなんかして、目をギラギラ、グネグネした動きながらなんとかトラックを追えていました。こんなところでこんな風に知識のある人に遭遇できるとは、偶然とはいえとても幸運です。無駄遣いしたかもと少々悔やんでいたトラッキングの教本(中には、1冊50ドルくらいするのもあったので)も、読んでいたから分かった言葉、質問できたことなどもあって、やはり知識はどんなものでもムダじゃなかったと思えました。

 おじさんはトラックを探してがんばっているコディの様子を見て、教えればわりとすぐに習得できそうなタイプではないか、と言っていました(4歳という年齢でも始めるのにおそすぎる事はないと、励ましてくれた)。防衛は出来ないにしても、延々と技を磨いていくだけでも楽しいし、一度彼の所属するトレーニングのグループをのぞきにきてはと、連絡先を教えてくれました。また、シュッツフントのトラッキングは自分ひとりでも練習をさせることが出来、初歩の練習法と、鼻を鍛えるちょっとしたミニゲーム・テクみたいのも教えてもらえました。早速、自主練に取り入れてみようと思います。

 高いレベルで総合的なスポーツを競っているシュッツフントの人々と「ペットのシェパードで、トラッキングをやってみたい」という漠然とした考えだけがあり「どのように」「何を目指して」の部分がまだまだグニャグニャと固まっていない私のような者が一緒に練習をしていく図は、正直想像出来にくいですが、糸口は多いほうが助かります。コディは空気の匂いを嗅ぐ性格が面白く、そんなところも伸ばしてやりたいですが、シュッツフントのトラッキングは地面の匂いの嗅ぎ分けにフォーカスしていたりと、なかなかバランスの合ったスポーツやシチュエーションが思い浮かばないことなどは悩みどころです。もっと調べてみる必要がありそうです。

 セラピードッグの適正試験までは、どこかで「やればできるだろう」という手ごたえを感じながら駒を進めてきた感がありますが、ここから先の挑戦は、犬の力をうまく引き出せないと、達成しにくいものになって行くかも知れません。まずはちょっとずつ色々やらせてみて、犬が応えてくるかどうかを見たいと思います。私の方は、一番のネックとなりそうなのは時間の捻出(家族の協力を仰ぐこと)でしょう。自分の人生にとっても、コディの犬生にとっても、一度きりの2019年が始まります。悔いを残さないような一年にしたいと思います。


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