2022年3月30日水曜日

最近の草


 そだてている草(多肉植物など)の近況です。犬も子供もまっったく関係のない記事でごめんなさい。いつぞやもボヤいていた通り、私の地方の園芸やは管理があまり良くないところが多いので、買った株をすぐバラバラにして養生したりしていると、鉢ばっかり増えてしまいます。でも、こういう草は一般的にはミニチュアの頃が一番可愛いとされ貰い手も多いんで、これでいいのかもしれません。根がきちんと張って太ってきたやつから友達にあげたりしていますが、結構喜んでもらえます。



 去年の8月の時点ではこんなに初々しかった宝草。それから子株がボーボーに生えてきていつのまにか「ヤンママ風」の様相を呈しています。そろそろ植え替え時なのかもですが、これはこれで可愛いのでいじりたくないです。でもこのままだと根づまりしそうなのでやっぱりそろそろ土を変えた方がいい気もします(めんどくさし)



 これも去年の8月頃に買ってきて解体して、そこから発根していたエケベリア・ローラですが、こんな風になっています。盆栽用の浅鉢に入れて放置してたのであまり育ってないのですが、先週重い腰を上げて植え替えて見ました。大きく育ってほしいやつはちゃいろの鉢に入れてみました。夏に向けてバンバン光を当てたいです。先週の金曜あたりを最後にバージニアは氷点下の夜は終わったので、今後は外で管理します。デッカくなってネ。


 一番最近来たやつ、ハオルチア・エメリアエ。近所のホムセンでひと冬ネグレクトされてたようでとんでもない姿になっているけど、「もともとこういう植物だ」と思い込むことにしました。すると、これはこれで可愛く思えてくるので不思議です。窓がブツブツしてて触ると気持ちがいい。いつか子株がとれたら、植え替えをしてピチピチのプリプリに仕上げてやりたい草。



 休眠処理という名の屋外放置を経て芽を出しているギボウシ左グアカモレ・右ゴールドスタンダード。いやあ強い!こんな小さな鉢で何度もガチガチに凍ってもう絶対死んだと思っていましたが生えてきましたね~。枯れ葉など体積物をそのままにしたのと、完全に乾燥させたのがよかったかもしれません(むしろ中途半端に水やってたら死んでたかも)。しかしさすが日本の野草、アメリカにはるばる渡ってきても大和魂は受けつがれていると思いました。

 無事新葉も出てきたので、また今年も室内で育成してみたいと思います。ゴールドスタンダードは西日で焼け死ぬと知ったので今年は同じ失敗はしないようにしたいです。というか、気を付けてあげないとちょくちょく植物が焼け死ぬ家です。普通に天気のいい日にデッキとかに出て照度計で計っても8万ルクスは固いので、さっさとサボテンでも買ってきた方が良いのかも知れません(この思考、破滅への入り口)。


2022年3月29日火曜日

採血が出来ない問題



 木の芽時を迎えているここ北バージニアの田舎です。数日は天候が良かったので、例のパワー散歩ができました。上の写真は、これでだいたい2日間4回分の散歩の分量です。大型犬1頭と成人1人で取り組むとけっこうな収穫がありますね。この犬はとても力持ちです。記念写真?を撮った後は、仕分けをしてリサイクルに出します。

 セラピードッグの訪問も、先方からの連絡が来はじめました。こんどは、某旧ソ国の部門です。これを書いている今は日曜日ですが、今もあの閉鎖空間の中で朝も夜もなく働いている人がいることを思います。でも最近、この訪問活動のやり方もそろそろリファインしないとな、という懸案事項が出てきました。




 上はこの1カ月、3回目の獣医科訪問で撮った写真。コディの獣医嫌いは徐々に悪化していると感じていましたが、齢7歳にして採血を拒否しだしました。飼い主の度重なる獣医訪問の苛立ちが伝わっているのか、伺うような目をしてるのがちょっと笑えます(笑)。いや、これから年をとって、尚更検査が大事になるのに、本当は笑いごとではないのですが。

 この日は口腔に出来た発疹の治療の経過を見ておしりのチェックと、フィラリア予防薬の処方のためのルーティーン採血をすることになっていました。2回目の訪問ですでに採血が出来なかったため「トラゾドン」を処方され、前日の夜と当日の訪問2時間前、時間を計って服用していた・・・にもかかわらず、獣医看護師の人が針を近づけると受付まで聞こえる大声を出して身をよじり、獣医さんが「採血は危険」という判断になったようです(…)。

 私からすると大声を出して抵抗すれば災いから逃れられるとは学習して欲しくなかったので、そのままガッと血をとって欲しかったのですが、獣医さんや看護師さんからしたら「口を開けて暴れる大きなシェパード=危ない」となるのも、理解できます。もう少し小さい犬の場合はマズルをして強制的に補綴して施術をする選択肢もあるが、コディの場合は活動レベルや興味、食欲、歩様、排泄、屋外での過ごし方といったものに全く変化が見られない為、また歯のクリーニングを麻酔下で今後半年以内に行う可能性があるということで、一旦「現状維持&経過観察」とし、採血や検診、必要な予防接種のセットは麻酔下でやることにまとまりました。トホホです。

 それにしても、これまでに幾度となく獣医さんで治療を受ける練習を、山ほどの報酬とともに繰り返してきたわけですが、どんなトレーニングも万能ではないということを思い知りました。本当にやれやれです。この採血の件や、音に敏感になってきていることは、中年を過ぎて徐々にストレス耐性が低下してきているということでもあるのかな?と感じます。少しでも改善策を探るために、調べたりプロの知り合いなどに聞いてみたいと思います。同時にセカンドオピニオンをとりに行くことも考えて、良い獣医さん探しを続けています。コロナな日常が終わったばかりで、どの獣医科もまだまだアポイントメントが取りにくい状態のため、検査などは早め早めにやったほうが良いためです。


 人間でもそうですが、犬もどれだけ一生懸命練習をしたとしても、何もかもにおいて完璧とか、いつも優等生、というわけにはいかないのでしょう。コディだってとても優しく頭のいい犬ですが、砂糖に覆われた中に優等生と野生児という二面性がこう、ピタッとサンドになっていて、鈴カステラみたいな状態になってるのだと思います。私はこういうタイプの犬はパンチがあってむしろ好きなのですが(多分、自分もどちらかというとそういうタイプだから)、現実問題困る事もあります。肩の力を抜きながら改善にむけて出来ることをしていきたいです。


コディのバックパック


 サクラやアンズの花が満開のバージニア北部、ここ数日はかなり冷え込んで、陽光の中で時折パラパラくる粉雪が光っています。我々のほうは、前回のノートに書いていた秘密兵器が来たので、ここ1か月ほど慣らし運動をしていました。なかなかいいかんじです。トングと、軍手もゲットしました。私の軍手は、なんと花柄です(全くもってイラナイ情報)。


 コディが背中にしょっている緑の袋がその「秘密兵器」です。ノルウェーのサーミ自治区にある小さなキャンプ用品会社にオーダーしました。容量は40リットルで、ちょっとしたヒト用デイパックよりもたくさんものが入ります。テントなどの野外用品に使う布地を工業縫製で縫い合わせてあります。これが届くまですごい紆余曲折があって、ノルウェー語しか対応してないオーダーサイトからは注文も振り込みもできず、発送も基本的に国内のみだったため、直接交渉してインボイスを作成して送ってもらったのでした。時間はかかりましたが、スタッフの方がとても親切に対応してくれたので実現しました(ありがとう)。

 最初の2週間ほどは空の状態でしょわせて歩かせて、慣らし運動と荷重分配の確認をしましたが、左右のウエイトの違いに結構繊細なので、そこさえ気をつければあとは比較的シンプルで非常に使いやすいバックパックです。なによりこの緑色をすごく気にいっています。派手じゃなく、でもバックグラウンドには埋もれず、素朴だけどちょっと目を引くような、しかしカッコつけすぎない、なんともいえないいいデザインだと思います。

 日本やアメリカだと「犬のバックパック」といえばファンシーか、スポーティか、タクティカルか(軍隊みたいなスタイル)みたいな極端な選択肢しかなくて、それぞれのカテゴリにマッチする犬の場合は良いのですが、コディ郎のようにファンシーでもスポーティでもタクティカルでもない犬にとっては「どれをしょってもなんかヘン」という状況になってしまうのが悩みでした。また、私はこれは「犬に荷物をしょわせる」という文化がないことが原因と思っているのですが、容量自体も多くないものがほとんどで、ハイキング以外の実務に耐えるような製品がありません。



 私とコディがせっせと片付けた通りを地元のホースマンが通っていきます。思わず口元が緩んでしまいます。私達2人の秘密のプロジェクトによってきれいに保たれた道をあなたたちは何も知らず歩いて行くのだと、ちょっとほくそ笑みに近い笑いです(笑)。

 ニュースを見ればウクライナ情勢がヘッドラインを席巻する中、私は自分にできる事を実直に続け、家族や子供や、こういう光景が見られる日々を守っていかねばいけないと、思いを新たにしました。騒がず、弱った心に鞭打って奮い立たせ前に向かって歩み続ける事が時に必要だと、40年前ソビエトを捨て亡命者となった私の家族達は教えてくれました。

 遠くの世界の不正に対して憤ることと同じかそれ以上に、今目の前にある問題を自分のものとして捉え、能動的に取り組むこともまた重要であると思いました。家族や友や隣人のために働くこと。(がらくた拾いみたいな些細な事でも)思い立ったことを実行できる健康や時間がある今日一日を感謝しながら生きようと思いました。