2026年2月13日金曜日

腫瘍専門医へ


 前回コディの肛門嚢線がん(Anal Sac Adenocarcinoma)が分かったことで、北バージニアで一番設備の整った腫瘍専門外来としてフェアファックス郡にあるVCA SouthPaws Veterinary Specialists & Emergency を紹介してもらい、全データを持って受診してきました。聞いてきた通りすごく大きな獣医科医院で、偶然にもコディが訪問のリクエストを受けたことのある(人間の)小児医療センターと同じ区画内にある病院でした。

 診察では、肛門嚢線癌はシニア犬ではそれほど珍しくなく、大体7~8割は悪性で何もしなければだいたい4カ月から半年程度で犬は亡くなるでしょう、と言われました。対処法としては、高齢ということを考慮して緩和ケアのみでいくか、治療する場合は可能ならば手術を、それと並行して必要に応じて化学療法、分子標的薬(パラディア)、化学療法+投薬を組み合わせたものと状況に応じて選べると詳しく説明を受けました。

 話を聞いて、まずは一旦「どのくらい悪くなっているのか」調べる必要があると分かりました。前回書いた通り、肛門嚢線がんでは腫瘍のサイズが比較的小さいうちからリンパ節や肺などへの転移を起こすため、例えば「手術しようと思ってお腹を切ったけど、既に色んな所にがんが散らばっていて出来る事がなかった」というような流れは避けたいと思いました。翌週に改めて検査の予約をとって腫瘍専門のお医者さん・外科専門のお医者さんの立ち合いのもと、CTを使った腫瘍の具体的なイメージングと転移の有無を調べ、より詳細な現状の把握と、手術が可能かのアセスメントを行ってもらうことにしました。

かえろー かえろー かえろー かえろー かえろー
私の帰り支度を見るや否や、急に目に光が戻りシャキシャキと出口に向かう犬。

 私達の課題は、採血が出来ない問題でふれた通り、七歳を過ぎた頃からコディが侵襲的な治療の一切を拒絶するようになったことです。そのため頻繁・定期的な検査や採血などごとに鎮静をかけることになります。今回の診察でも、先生が検査室から出てきて笑いながら「全身どこでも触れて良い子なんだけど、肛門の触診だけは頑として絶対にさせてくれなかった」と言われました。家でオシリに触ったり、手袋して指をちょっと入れる練習はしており、コディも大丈夫なはずなのに、病院ではこうです。おじじ、もうちょっと頑張ってくれ!と思います(病院では家と違って悪さしても叱られないから、わざとやっているのだと思います)。

おトイレにあったこのささやかな「ひっかけるところ」…これがありがたかった
子犬の時からずっと使っているこのヒモ、犬の大きさに対してあまりに不釣り合いだとこの写真を見て気付きました

 

 今回の受診の前にも「事前さんぽ」をしました。
 コディの病気が分かってからこちら、ずっと考えこむ時間が続いていたので自分にとってもよい気分転換になりました。事前さんぽはセラピードッグの訪問の際もいつも気を付けていたことで、目的地に最低でも15~30分前に到着し、建物の周囲や可能であればエントランス内などを好きなだけ点検させてやる時間です。これは毎回通っている、かかりつけの獣医さんの時も毎回欠かさず行ってきました。こうすることで犬も緊張がほぐれると感じます。かっこよく言うとストレスマネジメントというやつですね。

 初めてこんなに大きな病院に来たので、病院の前でコディとふたりで記念写真を撮ろうとしました。が、ふとみるとこんな真冬に、外にあるベンチで、顔を真っ赤にして泣き崩れているひとがいました。ここは自分の犬をなくすか、なくさないかの運命の瀬戸際の人が来るところだったと、いきなり現実を叩きつけられたように感じました。自分達のことしか考えていなかったと恥ずかしく思いました。同時に、自分達自身もその瀬戸際に立たされているんだという事を、痛い程実感しました。