
トウモロコシ畑の前で
このブログにもごくたまに登場してきた「ちいさいにんげん」こと娘は、現在5歳6ヵ月です。この頃は心身ともにずいぶん成長してきました。そのせいかは分かりませんが、ひと月ほど前でしょうか、初めて犬が自分から娘を遊びに誘う素振りをみせました。『シャイロ・シェパ―ドは子守り好きな犬種』と言われる中、コディは徹頭徹尾、「何かを一緒にしてくれる人」にしか興味のない奴で、娘が寄ってきてもいかにも迷惑そうに避けたり、または完全に無視&抱きしめられるのなんて本当にもっての外(グーッと言って逃げる)、という態度だったので、突然の変化におどろきました。
変化のきっかけは、ある日庭で子供が「犬的にすごくいいかんじの棒切れを拾って」初めて「犬に向かって上手いぐあいに投げた」瞬間でした。犬がこの人間は実は、何かを一緒にしてくれる人なのでは???と、あからさまにピーン💡と閃いた表情をしていたので笑いました。それからは庭で用もなく2匹でチョロチョロする姿が見られるようになったりして、互いに利害の一致をベースとした、何らかの関係が芽生えた様子が見て取れました。とはいえ犬の方は娘の事を完ぺきに信頼しているわけではなくて、まだまだ気安く触られたりするのは本意ではないようです。必要以上に近寄ったりじゃれたりといったことは、ありません。
狭いアパート時代も折り重なりながら成長してきた
彼らの様子を見ていると、「犬と子供」の関係性は、世の中においてわりと誤った印象を持たれているもののひとつではないかと思います。一見すごくかわいく、ほほえましいですが、実際は犬側の多大な譲歩やガマンによって成り立っている場合が多いように思います。
このごろ小さな子供達を対象に「犬とどう関わるか」というミニワークショップを、実地やオンラインでやっています。特に実地だと、コディくらいの大きさのシェパード犬に触れる機会は殆どないので、子供達は皆大ハシャギです。その一方で、小さな子供と犬との正しい関わり合いは(自制心が未熟であったりして)困難な場合も多い事、子供のみならず両親・おじいちゃんおばあちゃんなどの家族も犬との安全な関わり方をあまりきちんとは考えたことがない場合も、多いことに気付かされます。
アメリカ国内の数字ではありますが、犬の咬傷事故(特に重傷化しやすい頭部への咬傷)の犠牲者の68.0%は、5歳以下の子供です。その中では3歳の女児が被害に遭う率が最も高く、全体の15%を占めています。また犬にかまれるというと野良犬などを想像しやすいですが、実はほとんどの子供は面識のある犬(自分の家の犬だったり、親戚や友達の家の犬など)に噛まれています(NIH調べ)。関与する犬種としてはピットブルとジャーマンシェパード、(おそらくそれらの)雑種などが多いのですが、気を付けたい事に「けっこうラブラドールレトリバーが噛む」ということが挙げられます。私が知る限りではゴールデンレトリバーも時々ガブッとくるやつがいるので体感とも一致しています。優しそうな顔なのでより注意が必要でしょう。
米国で飼われている犬の全体数を考慮すれば、実際に噛まれ、「病院へ行くほどのケガをする」という確率はそう高くはないことが分かりますが、世間では、「犬と子供」というかわいいコンビを推進するのと同時に、犬は本来小さな子供にとっては脅威であるということも気を付けて知らせるべきだなと思います。また子供が犬との安全なかかわり方を学び、いつなんどきでも実行できるようになるまでには大人が思うよりも長い期間を要するんだ、という事も広く知られて欲しいと感じます。
