2021年4月4日日曜日

地面の効用


 一晩中吹き荒れたものすごい風が、幹の太さがひとかかえもありそうな庭木をなぎ倒して過ぎ去っていくというすこぶるワイルドな春一番を経て、バージニア北部の我が家地域にも春がやってきました。オオイヌノフグリや、カタバミ、シロツメクサなどといった日本でもお馴染の植物がそこここに群生しているので(というか、日本に移入していった植物の言わば『元ネタ』がこちらという事も多い)、あまり「ザ・海外の春」という感じはしません。両生類がたくさん見られるシーズンも始まっているので、結構頻繁に留守にしました。

 犬的な話題と言えば、最近、犬の解剖学と生理学に興味を持って、時折時間のある夜に本や文章を読むことが出てきました。フィットネスの観点から「中年以降の犬の健康をどう守るか」という疑問について考えた時、日々適切に体を動かして代謝を健全な状態に保つことが一つの解だと思いますが、それ以外にも衰えていく筋肉を安全な方法で増強したり、犬の体の柔軟性を維持・高め、ケガを予防していくには、どのような方法があるのかを探っています。もう一つ大切なカギとなるのは栄養だと思いますが、情報量が膨大なエリアなので、こちらはなかなか手が付けられていません。検定の時に覚えた知識も、だいぶ風化してしまいました。

 上の写真は、先日の雪の日の写真です。結果的に今年最後の積雪となった日でした。このような雪や岩などで段差ある自然の造形はまさに「でこぼこ」で、アットランダムに起伏が繰り返され、時に氷が張ってツルツルの滑りやすいところなどもあります。自然の大地の表面を、気を付けて歩き続ける事は、犬にとってはそれだけで(脳も含めた)全身運動、と言っても言い過ぎではないと感じます。犬の生活の舞台が、こうした場所からアスファルトの舗装路に変わっていく過程で、「歩行」のプロセスに使われなくなった脳の分野や、微細な筋肉群がきっとあるはずです。日々の暮らしの中で、これに似た運動を置き換える方法を考えています。


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