特注の車イスにアメリカの旗を立てて、ナショナルモールを闊歩していた。 Go!Go!スクーター。
タイダルベイスンの橋の上から。桜は今週末が最高潮だったと思う
「アメリカの人は基本的に個人主義でパーソナル・スペースを大切にする」とは、2年前ESLのクラスでほぼ最初に教わったこの国の文化的特徴なわけだけれど、この日この橋の原宿・竹下通りばりのギュウ詰め加減を見ていると「本当かなあ」という気がした(観光で訪れている人も多いだろうから一概に言えないけれど)。管理人の故郷東京はよく人の過密さからくる特異な状況が取りざたされるけれど、ここD.C.だって通勤ラッシュ時にメトロにのれば、スーツを着たアメリカ人がすし詰めになるのを見ることが出来るし、ちゃんと(?)痴漢だって出るのだ。そうかと思えば、特にうまいとも思えないカップケーキ屋の前に皆して、嬉々として行列を作っていたりもする。人は思いのほか環境に依存した生き物であり、同じような環境下では、国や文化に関係なく同じような行動をとりがちになるという事らしい。この地に来て教わったことのひとつだ。
ブルガリア大使館の裏門の前で。
この写真を後から見て、彼の一生のうち一度くらいはヨーロッパにも連れて行ってやりたいと思った
桜狂想曲からは早々と退散し普通に街歩きをすることにした。祭りに人を吸い取られたのかD.C.市内の他の場所は案外閑散としており、天候がよかったのもあってすいすい気持ちよく歩くことが出来た。
市内でとても気に入っている散歩道のひとつに、ジョージタウン・ウィスコンシンアベニューからQストリートへ入り、デュポン・サークル及びコネチカットアベニュー方面へと抜ける道がある。ジョージタウン側は、古いけれどきれいに維持された邸宅の並ぶエリアで、アメリカではあまり見る事のないレンガで舗装された道が延々と続く。道なりに進んでいくと各国の大使館街に入る。東京の広尾や麻布などあの周辺の雰囲気を少し彷彿とさせる道だ。そういえば前一度昼休みどきに、南米系の大使館の裏門から、大型で背が高く痩せたジャーマンシェパードと、ぶっとい葉巻を咥えたオジサンがふらっと出てきたのを見たことがあった。建物の様子と言い、オジサンの服装といい、強烈な異国情緒を感じた一瞬だった。アメリカという異国で、さらに異国を味わうというちょっとお得な体験だった。
久しぶりに飲んだチャイティー・ラテは1年前とくらべて激甘になっていた。
コネチカットアベニューからフロリダアベニューに入り18thストリートとぶつかる所に、なぜか知らないが常にゲイピープルのたむろする軽食屋がある。自分がずっと「ピンク・エレファント・カフェ」だと思っていたこの店はL'Enfant Cafe Barといい(おしい!)、皆昼間からワインを飲んで、ちょっとフランスちっくな雰囲気が漂っている。パティオは犬連れもOK。
人間たちが何か食べている間に昼寝する犬。写真を見ると分かるけれど、D.C.の床は結構色んなゴミや塵・ホコリが落ちているので、何か下に敷いてやるものを持ってくるのが賢明だと気付いた。実はコディはこのあとトラブルに見舞われ、彼の14週目は結構ラフなスタートを切ることになってしまったのだった。それについては次回触れたいと思う。