2025年12月24日水曜日

2025年最終おふろ




 これを言うとよく驚かれるのですが、コディのことは犬用シャンプーのほかにもカスチール石鹸とか、家庭用中性洗剤(ディッシュソープ)やなんか、その場にあった洗剤を薄めたものとかで洗います。多分、ディッシュソープなんかは聞いて今画面の前でええ!と思われている方がたくさんいると思うのですが、成分が単純で、ノントキシック・ハイポアレルジェニックなので、一部の犬用シャンプーよりは良いんでないかなあと思っています。あまり知られてないことですが、日本でもアメリカでも犬用のシャンプーは「雑貨」とか「トリミング・エイド」とかの扱いで、成分を全て表記しないくてもよいようになっています。だから何が入っているかははっきりしない製品、というのも市場には多いと思います。

 家庭用中性洗剤は、ただし、名前の通りphレベルが中性なので常用は避けたほうがいいですね(犬の肌はややアルカリ性に寄った中性)。また、一般的な犬のシャンプーと界面活性剤の質が違い、脱脂に特化しているので、よく薄めて使う必要があります。配分はかんたんでぬるま湯1リットルに対し、石鹸10ミリリットルくらい。アメリカン・ケンネルクラブによる『家庭で作る犬のシャンプー』のページのリンクをおいておきますね(私の作るやつと配合がかなり違ってかなり石鹼分が濃いですので、マネっこは自己責任でお願いします)。


 慣れてくれば計らないでも手加減ができるようになるので、外出先で急になんとか洗わねばならなくなったとか、犬のプレ洗いをやっちゃってからシャンプーが無いことに気が付くなど、私と同じうっかり者の方は覚えておいても損はないかと思います。お酢を入れたりアロエを入れたり、エッセンシャルオイルをちょびっと垂らしてみたり、ぬるま湯の方をカモミール・ティに変えたりとそういうのが好きな人も創造性を発揮できる余地があるのが楽しいですね。

 うちの犬はよく土で汚れているし、セラピー訪問などで公共の場に出る前はお風呂は必ず入るので、シャンプー濃度は薄めの床ふき用くらいの濃度でして皮脂をとりすぎないよう気を付けてます。すすぎは丹念にやります。個人的に、洗う事よりもよくすすぐことの方が犬の肌の健康には大事だと感じています。

めちゃちらかってます! ごめんなさいね

 さて12月某日のバージニアの午後1時、気温は9度です。
 今年はもうこれ以上暖かい日はないでしょう……コディどんの今年のふろ納めを決行します。
 
 以前住んでいたぼろ屋は、ぼろ屋であったがために家の配管の融通がきき、水道やのおじさんにあれこれお願いして勝手な所に蛇口をふやせたのがほんとによかったな。中でも最も素晴らしかったのが「玄関前のたたきにお湯の蛇口を取り付けてもらえたこと」だったですね。あれは大型犬の飼い主にとってはなによりもありがたいものでした。あの湯の赤い蛇口が今心から恋しい。ぼろ屋に軍配あり。


コディのたおるはしばしば子供の「家」に使われています。 今日もありました(グレーの)


 やっとこさお湯ができたので、ここからグネグネと非協力的な犬をなだめすかし、時に軽く雷を落としながら洗っていきます。体の大きな犬で、特にこの時期は抜け毛が半端ではないです。昔家の浴槽で洗ってパイプを完全につまらせてしまって以来、ずっと外で洗っています。

 露天風呂(?)はいいこともあります。これまで自分ちの犬だけでなく、他んちの犬も洗ってやることが何度もありましたが、足元がコンクリだと犬の抵抗が圧倒的に減ります。浴槽やタイルで足が滑るのは犬は基本的に嫌なんだろうなあ、と感じるところです。何も気にしないおおらかなわんちゃんもいるのですよね~。飼い主の方はラッキーだと思う事しきりです。


 そうこうしているうちに湯温がどんどん低下してくるので冬のおふろは時間との勝負ですね。たぶん何もなければ、次回のお風呂は気温が上がってくる3月頃になるでしょう……なるべくていねいに洗いました。コディはこんなに色黒なのに地肌はやたらと美白な点、また風呂で毛がぺしゃんこになったシルエットを見ると、もし毛がなかった場合、驚くほど・強烈に・不格好な生物なのではないかと、未だ見ぬ、そして今後もおそらく一生見る事のないであろう「無毛の愛犬」のセンセーショナルな姿に思いを馳せます。

 タオルドライをして、あとは日向に出しておくといつの間にかフサフサに乾いています。空気が乾燥した北米だからできるやり方です。日本ではこうはいかないと思います。毛が絡みやすい耳元や足まわり(特に後肢周辺)には、このときトリートメントをさっとかけておきます。あとでとかしやすくなり、犬のストレスが減ります。



 さて、風呂おさめの数日後、コディはわがやの小動物(ヘビ以外)の仲間達といつもお泊りしているシッター「Iさん」の家に向かいました。シッターIさんはインドネシア人なのですが、私と同じく子供を育てながらも自分の犬のボーディングの仕事を会社化し、今ではすっかり敏腕シッターが板についています。さらに最近は寝る前の空いた時間でヨガまで教えているとか。すごく小柄な女の人なんですが異国でこの体力、このバイタリティは本当に凄いものがある。手本にさせてもらおうと思いました。

 体力、バイタリティと言えば久しぶりにお会いしたIさんの愛犬ダコタ号を見てください!(2018年の日記でコディの真後ろに映ってるのが今よりもちょっと若い彼女です)。15歳、ジャーマンシェパードとしてはシニアもシニアといったところですが、立って、トットコ軽快に歩いて、私とコディの事を元気に出迎えてくれました。あんたたち、よく来たわね!といった感じでペロ!と元気よく私の顔をなめてくれました(あのペロ!シェパードみんなやりますがすごく可愛いです)。

 もう爪きりもお風呂も受け付けなくなったし、獣医も2年前の狂犬病の注射を最後に行けなくなった(※米国の狂犬病ワクチンは3年間有効です)し、何度注意してもおなかをなめるクセは治らないしもはやぜんぜん言う事聞かないけど、好き勝手だからこそ彼女は長生きできてると思う。とIさんは言いました。長寿の鍵は「好き勝手」かあ~、と非常に感心しました。この点で言えば、我がコディも少しずつ好き勝手度は上がってきていると思うので、これは良い兆候ですね。

 ダコタを見ると、もう完全に『自我がある犬』とした感じがあります。コディだって、10歳現在の今と比べたら、3~4歳の頃なんてほとんど赤ちゃん。「無意識」といっても良いくらいだったな。英語にsentient(センティエント)という言葉があり、知的に高度な生物やAIなどが知覚だけでなく、感情を介した認知能力があることをさすのですが、シニア犬は完全にsentientな存在である、という感じがします。ダコタを見ていると、世話が大変なのは間違いないですが、老犬はすばらしい存在だということが分かります。老犬、万歳。