コディは会場でただ一頭の「触れる犬」だったので、本当に多くの人々の注意をひいていました。広報の人も来て取材を受け、ニュースレターに載るそうです(もらった上の写真は許可を得て、解像度を落としてポストしています)。いつも思いますが、こういった場所で日々激務をこなす全ての人をセラピードッグがたちどころに笑顔にする様子にはほとんどショックといっていいほどの驚きを感じます。自分の育てた犬が、おそらく自分自身の10倍は社会の役に立っているであろう様子を眺めるのは、とてもおもしろい経験です。
コディはこの日、前回のログにも書いた「say hi」を、何十回と根気よく繰り返していました。彼は訪問中は撫でられることも、おやつもないのに、一体何をモチベーションにしながら私の指示を聞いているのかと、ときどき不思議に思う事があります。いつも私の目を凝視しており、「おりこう君だね」と言うと、なんとなく嬉しそうな目をするので、ここまで育っていくどこかの過程で、褒められる事そのものが好きになったのかもしれません。もしかしたら、子犬の頃散歩や自主練でちょくちょく出掛けていたこのDCの街だから、沢山の「楽しい思い出」の欠片がそこここに漂っているのかもしれません。その街にこうして立派に育って(?)戻って来られたことは、ごく個人的なことながら一抹の達成感を感じさせてくれた出来事でした。