2018年7月3日火曜日

シュミ仲間/アシスループ


 日本には、犬やいきもの関連の話題を軸にした「シュミ仲間」がいます。10年もの、20年ものの友人もちらほらいます。虫や両生類や、特定のタイプの犬に入れあげるタイプは男性が多いためか、変な風変わりなおじさんばかりだし(昔はお兄さんだったのが順次オジサンにジョブチェンジ。ということは自分も……)連絡も全くマメではないのがたまにきずですが、話題が合うから、いつ帰っても「昨日の続き」的に話ができるのはありがたいですね。オタクネタは国も年齢も飛び越える世界共通言語、オタク万歳。

 日本で・海外でに限らず、日本の人と喋ると結構な割合で「何等かのオタク」であることが多い気がしています。それはドラマであったり、特定の俳優さんだったり、椿を愛し椿と共に生きていたり、職人レベルのお弁当作りに血道をあげていたり、日本の人のこの「みんなが自分の小世界を持っている」という有り様がとてもとても良いと思うし、そういうものを目にする時、自分も日本で生まれて、日本文化の中で育って本当によかったなと思います。

 そんな大好きな場所だから、将来的に故郷にもっと定期的に帰れるようにしたいなあと思っています。犬をつかって地域社会に貢献する類の仕事というか、活動のプランも少し、頭の中にあります。まわりの人に意見を聞いたり、いろんな角度からどういう風にお金をまわすのかとか考えているのですが、考えれば考えるほど、「ニーズがそこにあるのかないのかわからない」状態から、ファンクションするサービスを生み出すのは大変なんだなあと実感しています。とりあえず、かんたんなプロポーザルみたいなのを作っておいて、次帰った時に小学校からのイヌトモ達に見てもらって、意見を聞かせてもらおうと考えています。楽しみです。

走る犬小屋号の中で

 ところでそんなシュミ友のひとりが出資して、獣医科医院を建てたそうです。本人も犬の繁殖を長年やっていて、西洋医学、代替医療やホメオパシーからおまじないの類まで(笑)かなり幅広い興味があるみたいで、頼まれて今週は日本に向けてこんな道具を発送しました。箱いっぱいのASSISI LOOP(アシスループ)です。アメリカで有名なセレブネコLILBUBのケアに使われたものです。日本では、メディアで紹介されたのでしょうか?不思議なグッズですね。日本のどこかで、困っている飼い主さんの役に立ったらいいなと思います。

2018年6月20日水曜日

もしかしたら、明日かも知れない



 ふた月ほど前の誕生日に、「1日娘なしデー」を自分で申請・自分で手配(笑)していました。子供が生まれてから3年近く、1人だけで朝から晩まで過ごせたことはなかったので、すごく楽しみにしていました。前から行きたかった、地域の生物関係の協会がまとめている両生類の生息状況を調べる会へと行くことができ、ドライブ往復5時間(車の中で大声でチャゲアスを歌いやばい解放感を味わう)、歩きまくり両生類や昆虫の写真を撮りまくり、沼地でジャブジャブして、とても楽しい日曜日を過ごすことができました。結果、気に入っていたボロ靴が、さらにボロく沼の匂いまでも発するようになってしまったので、腹をくくってスポーツ用品店に行きました。その時のことです。

 「練習中」のベストをつけたコディと一緒に靴のコーナーでうろうろしていたら一人のおばあさんがやってきました。犬を撫でてもいいか聞いてくれたので、どうぞどうぞと言ったところ、「大きな犬が大好きなの」と、かがんですごくうれしそうに撫でていかれました。小柄な方だったから、コディのくさい野性的なアロマ溢れる被毛に、顔をうずめんばかりです。普通、こういう所だと、1~2分くらい撫でるとみんな立ち去るものですが、10分以上撫でていて、本当に本当に犬が大好きなのだなあと思いました。

 家に帰ってから急に思ったのですが、あのおばあさん、もしかして何らかの事情で、家で犬を飼えない方だったのかもしれません。何も考えずに犬と暮らしている自分の環境を、考えさせられました。ひとはどんな時に犬を飼うのか……。日々の生活が、あるていど安定していて、今日と同じ一日が、おおむね明日も見込めて、自分と家族の面倒をみたうえで、「さらにだれかの世話をする」余剰分のエネルギーがあるから、はじめて踏み切れることですね。そうやって考えると、ヒトの短い一生の中で、自分の犬をもてるということは本当に得難い、恵まれた出来事です。

 自分だって、いつか犬が飼えなくなる日が来るはずです。もしかしたら、明日かも知れない。そうやって考えると、自分の犬と今、出来ることをすることは大事だと思わされました。ほんとに月並みな言い方なのですが、犬がいるこの一日、一日を大事にすること。もし明日自分になにかあって、コディが知らない誰かにもらわれていったとしても、迷惑をかけずに一生かわいがられて幸せに暮らせる犬にしておくこと。娘にも、犬への指示の出し方を教えていなかったですが、今日から始める事にしました。私の事をリーダーだと信じ、一生懸命ついてくる犬の「頼れるオヤブン」であり続けるためには、自分の健康にも気をつけなきゃなと思いました。

 犬の期待に応えようという、鉄より硬い責任感の芽生えです(遅い?)。そうやって考えると、私の犬は私をより強く人間らしくしているといえるかもしれません。犬がヒトを人間にするって、おかしな話です。そんなことを考えていた日でした。