2015年4月24日金曜日

川辺の街へ




 犬を連れてウロウロ街歩きしようとすると、いつもだいたい似たような所へ行ってしまう事に気が付いた。ので、アマゾンで秘密兵器を注文してみた。届くのを楽しみにしつつ、またもや「ドッグフレンドリーな街」バージニア州アレクサンドリアへ行ってきた。キング・ストリートというメインの大通りを東へずらずら歩いていくと、有名なポトマック川に突き当たる。周辺には小さなレストランやハーバーがあり、管理人の好きな街、カナダのトロントを少しだけ彷彿とさせるような散歩道が続いている。ひっきりになしに人や鳩の行き交う路上の喧騒と歩調を合わせることなく、川では水上バスがプカプカ、日の光を沢山浴びながらのんびりと行ったり来たり。年に数回犬が乗れるフェリーツアーも行われているようなので、あまり暑くなる前に一度乗ってみたいと、期待を胸にしている。


ハーバーにて。コディも今日はおなか快腸快調で満面の笑顔
しかし耳は相変わらずバーコードおじさんみたいなままだった。



 今回ここへ来た一番の理由はこれ↑。義母の古希祝いに、普通のギフトのほかに何か形に残るものを送りたいと、アクセサリーを探していました。あまり高いものを送ると叱られるから、比較的高価なのでも500ドル以内で収まる、天然石ジュエリーを扱う店Silver Parrotにて、いろいろ物色した。写真のローマガラスのシリーズは、イスラエルで採掘されたローマ時代のガラスの破片を集めて固め、色んな形に細工したものだそうで、いいなと思ったもののひとつだった。

 因みにこのお店を選んだのは、犬入店OKだったから(笑)。好むと好まざるとにかかわらず、だんだんと、生活のすべてが犬基準になってゆく。この日は結構日差しが強く、くたびれたコディは、そんな自分の考えをよそにひんやりとしたレンガの床でひっくり返っていた。天下泰平なのだった。ふと、自分が幼かった日々、まだまだ若い盛りだった両親も、自分を見てこんな感覚を味わっていたのではないかと思った。




 「強い日差し」と言えば北バージニア、もうジワジワ気温が上がってきています。そうかと思えば急にどーんと寒くなったり。この近辺に住んで3年目になるけれど、ここには季節が夏と冬しかないのでは?と、最近疑いはじめた自分です。ホワホワのパピーコートで全身毛まみれのコディ君は、暑い日はものすごくハアハアしてて可哀想なんですが、いい夏毛に生え変わることを期待して、積極的に表へ連れ出して、頑張ってもらっている。

 トレーニングの方は、ここのところ急に「ツケ」の反応が悪くなった。犬、四か月目を目前にして、人間の方が「仔犬育て」にちょっと息切れしてきたのを如実に反映しているような気がする。反面、「マテ」にはすごく情熱を燃やして一生懸命やるので、遠くからスワレやフセをさせる事と組み合わせたり、待たせてる最中に怪しい火星人の様な動き(笑)を取り入れたりしながら、変化をつけて楽しくしている。悩みは、やはり癖になってしまったらしいジャンピングと、ときどき練習中に突然「フィーバータイム」に突入するようになったこと。フィーバーしはじめるとワンワンいいながらこちらに向かって飛びかかってくるわ、リードはモグモグするわ、制そうとする手はハグハグするわで、全くクレイジーになってしまうのである。これも前の犬では経験しなかったことで、一定時間(しかも結構長い時間)とりあえずフセさせて落ち着かせる以外どう対処していいか分からないので、次回のパピークラスでトレーナーにナゼこうなるのか聞いてみようと思っている。





2015年4月19日日曜日

犬が一日に必要なカロリーの出し方



 最近管理人一家の一員となった犬「コディ」は生後14週目になった。このくらいの週齢は、一般的に犬が仔犬らしい可愛らしさと、あるていどの分別も身に付けて、手元にある犬の本「The Art of Raising a Puppy」にも、あなたが飼う犬の一生を通じて最も尊い時期の一つと書かれている。そんな特別な時間を噛みしめたいところだったが、コディは少し体調を崩してしまった。

 ここ数日続いている主な症状は、鼻をフガフガさせていて普通より多い量の鼻水が出ることと、悪くなったり良くなったりする、大腸性と思しき軟便(たまに下痢)。既に3セットのワクチン接種とボルダテラ(Bordetella:アメリカでケンネルコフの予防に使われるワクチン)の吸入を済ませているので、鼻水が出るのはそれ以外の感染症が疑われたし、軟便・下痢に関しても、ちょうど今月のあたまに二回目の寄生虫チェックをクリアしているので、なにか他の要因があるらしかった。


大好きな動物病院でスマイル♪ このあとお尻に体温計を入れられ大泣きするのであった。

 早速病院にアポをとってチェックアップと、念のためもういちど便検査もしてもらったけれど何も出なかった。ますます不可思議である。鼻は、鼻気管炎という診断を受けた。獣医師の先生によると「スプリング・アレルギーズ」、いわゆる花粉症などの可能性もあると言われた。犬が花粉症?と思ったけれど、うちのまわりは緑が多く、特に今週に入ってからは外の車が黄色くなるほど花粉がふっているのでありえるかもしれない(もちろん人間達も苦しんでます)。下痢の治療と並行して消化のいいものを与えて、比較的安静にしていればそのうち自力で回復しますよ~、との事だった。おなかに関しては犬用プロバイオティックとメトロニダゾールの錠剤を処方された。体重は測ってみたら40パウンド(だいたい18キロ)をマークしていた。これが順調なのか、それとも上に書いたような症状によって遅れがあるのかは分からないけれど、とりあえず成長はしているようだ。余談だが昨日ご近所に住むコディの友達「デヴィ」の飼い主と話していたところ、寄寓にもデヴィもコディと同じ日にくしゃみ・鼻水の症状を呈し始めていたということが分かった。鼻に関しては自分達が共通して利用しているパピークラスで、何か拾ってきてしまった可能性も浮上した。




 主治医の先生には鼻や便の様子が落ち着いて暫くするまで、ドライフードは一旦中止して煮たコメ、マッシュドポテトなどに茹でた鶏肉などを加えたものを、少量ずつやってみてくださいと言われた。しかしいざやろうとすると、コディが一日にどのくらい食べればいいのか見当がつかない。とりあえず必要なカロリーに関してはPETMDのウェブページに、犬が一日に必要な摂取カロリー量(MER)を計算する式があったので、覚書きとして下に書いておきたい。

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手順

1.犬の体重がパウンド表記の場合、キログラムに変更する。
2.安静時の必要熱量(RER)を計算する。70 × 犬の体重(kg)の0.75乗
3.一日に必要な摂取カロリー量(MER)を計算する。適正な乗数 × RER

一般的に使われる乗数は以下になる。

去勢・避妊された犬 1.6
未去勢・未避妊の犬 1.8
肥満傾向の犬 1
やせ気味の犬 1.7
作業犬(軽度) 2
作業犬(中度) 2
作業犬(重度) 6
成長期の犬(生後四カ月未満) 3
成長期の犬(生後四か月以降) 2 

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 コディの体重は40 lb、=18.1437 Kgになる。この犬のRERは(70 x 18.1437)の0.75乗で、212.749193434キロカロリーになる(便宜的に213kcalとする)。MERを求めるには、ここに「成長期の犬(四カ月未満)の犬の乗数」である3をかけて、コディが一日におおよそ必要とするエネルギー量は639キロカロリーと分かる。因みに参考にしたウェブの注意書きによるとこの計算で出た数字は少ない方にも多い方にも、20%の誤差が出る可能性があるという(えっ!それじゃあ、最大で40%も違ってしまう)。しかし確かに経験上、同じ犬種でも妙に太りやすい犬がいたり、常にやせ気味の犬がいたり、また大型犬よりも小型犬の方が代謝も活発だと思うので、見た感じの体格も判断材料にしながら、数字にはそれほど厳密にならずおおまかな基準程度に留めておくのがいいのかもしれない。

 求めたカロリーの中からどんな食材をどのくらい与えられるのかは、食品のカロリー グラムの分かる写真館というわかりやすい日本語のウェブページがあったので、参考にした。上の写真はチキンの骨・皮付きモモ肉を水から茹でて、灰汁と油を適当に掬い、骨と皮を除き、そこに小さいイモ一個とコメ一合を合わせて柔らかくなるまで煮た状態。コディの体重と成長期なことを考慮して、これを6等分し(二日分)、別途茹でておいた胸肉ひとつかみ、ドライフードを少量、毎食ごとに足してやれば必要なカロリーはだいたい得られるという事になった。ドライフードは中止と言われたがどうしても細かいミネラル分やビタミン類の不足が気になって仕方なかったので、コディが今の所一番好きでよく食べるアカナのグラスランドを1カップだけ、チキンのゆで汁でふやかしたものを混ぜた。おやつはカッテージチーズやヨーグルトをやってカルシウムの足しにした。うちでは自前で餌を作るのはほんの一時的な事なのであまり気にしないけれど、犬、特に仔犬は人間と比べかなり多くのカルシウムなどのミネラル分を必要とするので、恒常的に手作り食を与えていく場合はカルシウム剤やサプリメントの添加はかならず必要になると思う。犬の必須栄養素についてもっと詳しく知りたい場合は米国飼料検査官協会(AAFCO)のAAFCO Pet Food Nutrient Profilesの3から5ページ目に、いろいろ詳しく載っている。


「まだご飯つぶあるよ!」 血眼になるコディ。

まだまだねばる 「ベロベロベロ」

ごはん もうない。。。

 コディは突然はじまったこの「何か美味しいもの」の山盛りに大興奮して、目の色を変えてべろべろしている。あとでちゃんとドライフードだけの食事にもどれるのか心配だ。しかしおなかの方は薬のおかげもあってかだいぶ良くなってきているので、今週いっぱいは家で作った餌でがんばってもらおうと思っている。引き続き動物病院でフォローアップの検診を受け、原因も調べて行きたい。