2015年5月25日月曜日

コディ、ちょっと泳ぐ



 ワシントンDC郊外、バージニア州タイソンズ、オークトン、レストンに囲まれた三角地帯にLittle Difficult Run Stream Valley Parkというちょっとした公園があり、トレイル脇の沢で犬が遊べるという噂を聞いたので、週末、家の犬「コディ」と近所に住む友達の「デヴィ」を連れて行ってきました。二日前に降った雷雨のせいで沢は少し濁っていましたが、近所の人曰くここの水自体は湧き水がベースとなっていて比較的きれいなんだそうです。トレイルの入口から獣道を暫く歩いていって、日常の喧騒が消え、水の流れる音と小鳥の囀りしか聞こえなくなった所で犬をひもから外しました。あっという間に駆け出していって豆つぶのようになってしまった犬達↑。




 コディはこれまで水遊びしたことがなかったんですが、既にこのトレイルに何回も足を運んでいて勝手を知っているデヴィのリードで、すんなり沢におりて行きました。泥だらけになるから水の中でゴロゴロだけはしないでくれーっと思いながら見守っていましたが、当然のようにデヴィがゴロゴローっとして、次いでコディもゴロゴローっとやっていました。あなや。

 コディを見ていて思うのは、この犬はデヴィちゃんのやっている事はなんでもマネしたいらしいという事。コディは、水たまりの水を飲むのも、バーベキューのテーブルを漁るのも、野歩き中道を外れて草薮でバサバサーっとやってみせるのも、すべて彼女から教わっているのです。コディにとっての彼女は、いつもちょっとした悪事を教えてくれるスリリングな友達、という存在なのかもしれないですね。自分が通っていた人間の学校にも、確かにそういうキャラクターの人が居たような気がします。


デヴィ 「こっち、こっち」

「こっち、こっち」

 犬達が走り回るここの風景に、なぜかあの世を感じてしまった(笑)。管理人は、とくに精神的にアレであるとか、自殺願望があるとかでは全くないのですが、こうして天気が良かったり、森が美しかったり、花が満開になっていたりと、綺麗だなと思う日には「今日のような日こそ死ぬのには最適な日だな」と、ポッと思う事があります。この日もそんな「綺麗な日」のなかの一日だったように思います。いつになるかは知りませんが、自分が現世を離れる日も、こんな可愛いイヌ達が道案内してくれたとしたら、そんなに寂しくなさそうですね。今、書いていて自分でもかなり変な思考だよなと思うんですが、これはたぶん子供の時に「丹波哲郎の大霊界 死んだらどうなる」を見たせいでしょう(笑)。丹波哲郎はさておき、イヌが死者の道案内をするという寓話は世界各地にあるので、無意識に彼らをそういう目で見ている可能性もあります。




 同行していた人間(♂)が面白がって投げた木の枝を追って、ついに深みにぼっちゃんしたコディ。大きな前足でドボドボと、とにかく必死で水をかきまくる犬かき?を披露してくれた。沢に入るのは楽しいものの、肩まで水に浸かるのは本意ではなかったらしく、このあと彼の犬かき?を見る事はありませんでした。


拾った小枝はデヴィちゃんと「半分こ」。
水にぬれたコディは、犬というよりチュパカブラに似ていた。



 今日はこんなに穏やかな沢のせせらぎですが、本気を出せば大木をひっくり返すほどの力を持っていることが分かる場所。樹齢何百年もありそうな木が丸ごと流れの端に置き去りにされている姿はただただダイナミックで、根こそぎになったその木の上に多種多様な草が生い茂っている様子もかなり奇怪でした。今は、野生のバラがシーズンで、この根の上にも小さなバラが沢山咲いて辺り一面に良い香りが漂っていました。




 そんな「大自然のスペクタクル」はおいといてお互いと遊ぶことにしか興味のない犬達。このあとデヴィと別れて帰宅し、コディを念のため防ダニシャンプーでゆすいで餌を食べさせたところ、殆ど食べながら寝てしまいました。全身使って走り回り、泳いだりはしゃいだりしてかなりくたびれたようです。このアクティビティ、人間の方もけっこう歩き回らねばならないのでこれからの季節は大変そうですが、また来ようと思えるいい体験になりました。





2015年5月19日火曜日

犬とりどり



 北バージニアは暑すぎず・寒すぎず、良い気候が続いているので、外を行き来する犬の数が増えています。最近はほぼ毎朝近所のドッグランに通うようになりましたが、そこもなかなか盛況で、家の犬「コディ」を運動させるかたわら、路傍の犬ウォッチも楽しく続けています。

上の写真、右側で笑っているように見える富士額の犬は「ローガン」と言う名の、ネイティブ・アメリカン・インディアン・ドッグ(NAID)というAKC未公認犬種のオス。この犬は50キロ近い大型の個体だけれど非常に優しい性格で、コディの事を気に入ったらしく後ろをずっと(でも吠えたりいたずらするわけでもなく)付いてまわっていた。飼い主の方によるとNAIDはシベリアンハスキーやアラスカンマラミュートを軸に数種の土着のイヌを混合した雑種で、古くから自然に住むオオカミを崇拝し、代々オオカミや、オオカミとイヌのハイブリッドを飼育してきたネイティブ・アメリカンの飼い犬達にあやかって、命名された犬種だそう。またこの犬種はハイポ・アレルジェニック(アレルギーの元となるタンパク質を持たない)と言われていて、実際飼い主の方の家族のイヌアレルギーの方も同居できているそうです。気立てよく、見た目よく、アレルギーもないとなるといいことずくめのように聞こえるものの、季節のかわりめにすごい毛量の毛が抜け替わる事と、ヒトに対して若干シャイな犬が多い事、またオフリードでの運動を毎日大量にこなす必要がある反面、呼び戻しがあまり良くないので、柵で囲われた広い庭のある人でないと飼うのはかなり大変だろうという話でした。




 AKC未公認犬種と言えば、イングリッシュ・シェパードの「ボスコ」も。上はラン内にいつの間にか形成されていたハーディング・ドッグの輪(一応コディも末席に・・・)で、真ん中に移っているのがそのボスコ。オーストラリアンシェパードのトライカラーと見紛うようなルックスだけれど、古いワーキングタイプのシェパードで、現在のラフ・コリーの原型とも言われているそう。飼い主はイギリス人のオジサンで、この犬種については知らなかったものの、子供の頃イギリスの田舎で飼っていた思い出の雑種犬にとてもよく似たこの犬達を一目で気に入って、家族とする事を決めたと話してくれました。


我が町のオウシー代表(勝手に)、デヴィちゃんとコディの友情も健在。

注:生きてます。
ビーグル×バセットミックスのこの犬は長く寝ていれば寝ているほど誰かにおなかを撫でてもらえると気付き、
この技を編み出したらしい。

ドッグランの駐車場も見逃せない!通りすがりの車の中に、パグ様がいた。
座席の前ポケットには犬用の水、リーシュ、専用の扇風機までついていた。

外は雨。 「ちゅまらない」

 話題その2。コディは生後約4か月半になりました。人間だと3、4歳と言う頃になって歯がかゆいのもあり、ついにいたずらに開眼してきたらしいです。なんか知らんけど・・・やけに静かにしているなあ~っと思った頃が危ないんですよね。人間の子供と似ているかもしれません。


ビリリ ビリリ


 上は管理人の月イチの楽しみである雑誌「爬虫類の友」をびりびりにしている所。今朝郵便受けからとってカウンターの上におきっぱなしで忘れていたので自分が悪かったとはいえ、実に悲しいものです。ここ二週間で急に背が高くなって台所の大抵の場所に手が届くようになったので、飾ってある本や装飾物、電子機器類(携帯の充電器やブルートゥースなど)を虎視眈々と狙っています。気を付けないと・・・。とか言っているそばからまた忘れて、今度はペイチェックを破られました。これは泣くに泣けない!





 あっ、そうこうしているうちに今度は「熱帯魚の友」にとりかかったようです。そうはさせるか!!!雑誌の横に落ちているのは水に浸してねじり、冷凍庫で凍らせておいた「歯固め用タオル」。しかしつめたくて面白いのは一瞬なのですぐ飽きられてしまいます。何か他にも気を紛らわせられるよう、対策を練らなければならないようです。