ドッグパークの利用に際して




 先日、バイト中に顔なじみのお客さんに会ってビックリした。右目の周りに大きな紫色の痣が出来て、唇にも縫った跡があったのだ。彼女の腕に抱かれた愛犬も、お腹に包帯を巻いて元気がなかった。訳をきくと、どうも近所のドッグパーク(ドッグラン)で、興奮した他の犬に追い回されているうちに、ケガをしてしまったらしい。さらに止めようとしたオーナーの顔面に走ってきた犬が正面衝突したという、なんとも痛々しい話なのだった。

 最近、地元のドッグパークが非常にポピュラーになる一方、パーク内での犬同士のトラブルを目撃したり、小耳にはさんだりすることが非常に多くなったような気がして、気になっていた。ドッグパークにおいて、人間側の不注意から起こるアクシデントは、犬が肉体的に傷つくだけでなく、心にもケガをしてしまう可能性がある。管理人は先代ドーベルマンとの経験から、特に子犬や若い犬がドッグパークで「間違った行動を身に付けた成犬」から受ける、「間違った刺激」にさらされることはその後の社会化に悪影響を及ぼすと考えているので、そのような状況を作り出す、人間側の不注意からくるエラーだけはどうしても避けたいと思っている。正しく使えばほんとに便利なドッグパークなので、利用時の基本のルールについて再確認しておきたいと思った。その事に関してよくまとまっているビデオを見つけたので、それを参考にしながら、忘れないうちに整理することにする。



ドッグパーク 利用のポイント



1.中に入る前に、中の様子を確認する。他にどんな犬がいるのか?飼い主達は、自分の犬に十分に注意を払っているかどうか?犬達は全体的にどのようなテンションにあるか?これらの点で居心地よく感じられるかどうか判断する。同時に愛犬がどのような反応を示しているか確認する。引っ込み思案になっている時や興奮しすぎている時は、暫くパークの周辺で落ち着かせてから入場する。

2.集団行動に注意する。多分、犬も男子中学生みたいなもので、集団になると遊び方や思考も変わってくる。ドッグパークの中で、1匹の逃げ役の犬を、ほかの犬達がチームを組んで追い回すような状態になったら、一旦犬達の間に割って入り、ブレイクさせる。管理人個人の感想だと、このような「1匹VSたくさん」の追いかけっこなどが大好きな犬(サイトハウンドなどに多い)もいると思うので一概には言えないけれど、徒党を組んで行動していると、遊び方が荒っぽくなりすぎる犬も出てくるので、いつも注意を払うに越したことはないと思う。

3.犬達の出す「リラックスサイン」に注意する。たのしく平和的に遊んでいる最中の犬は、口を開けてリラックスし、追いかけ訳と逃げる役が時々入れ替わったり、お互いにのしかかりあったり、尻尾をふったり、お互いあまりアイコンタクトを取らない。反対に耳をピッと立てて他の犬の眼をじっと見つめ合ったり、相手の犬に前足をかけようとする、動きが硬く感じたり、または静止している場合、特定の犬が特定の犬を休みなく延々と追いかけ続けたり、追いかけられる役の犬が後ろ脚の間に尻尾を丸め込んでいる時は、ブレイクをとるべきである。

4.頻繁にブレイクをとる。こうすることで、愛犬の状態を確認出来、また遊びに悪いサイクルがある時は中止することができる。

5.飼い主が責任感を持って監督する。愛犬がドッグパークでどのような経験をするかは、それを監督する飼い主にかかっている。楽しく遊べた結果、他の犬=いい思い出が結びついて、どんどん友好的になる犬もいれば、嫌な思い出を作って、以降、他の犬が嫌いになってしまう犬もいる。重複するけれど、犬は集団になると普段とは違った思考をはじめることがある。危険な遊びが始まるわずかなサインを見逃さないよう、オーナーは犬の一挙手一投足を常に監督するべきだ。

 最後に、これは純粋に個人的な考えになるけれど、ドッグパークで遊ぶ時はオーナーは皆携帯電話のスイッチを切るか、ミュートにするべきではないかと本気で思っている。ちょっと極端かもしれないけれど、今まで自分の眼前で起きた「うっかりアクシデント」のだいたい七割のケースが、飼い主がスマホをいじっていて犬を見ていないことから起きていたのを考えると、根拠あるポイントかと思う。残りの二割は飼い主が他の飼い主と世間話をすることに没頭してしまい、やはり犬を見ていなかったことから起きていた。また「犬を見る」というのもただ自分の犬を観察するだけでなく、パーク内にいる犬を集合体として見る(個々の性格や力関係など)のも大切だと思う。

 これら諸々の点について考えていく結果、ドッグパークは使わないことにしている、という人も結構多くいるのが現状だ。ドッグパークのもつ根本的な問題点については、また別の機会に考えてみたいと思う。