2024年1月25日木曜日
Happy New Year❕🎍
2023年10月25日水曜日
気持ちのいい秋
2023年8月30日水曜日
麻酔と鎮静
2023年8月27日日曜日
くさい!
コディと夏を満喫シリーズ継続中。もう、くさいんです。とにかく写真見てください。この顔、いたずらっこの顔しています。この後一瞬のスキをついて再びドボンしていたんです、今度は頭から、、、。アメリカではドッグランの中によかれと思って犬用の水浴び桶を持ってくる人がいるんですが本当に心の底からやめて頂きたいです(笑)こうやって一瞬でべちょべちょになった上床をまんべんなく転げまわる輩がいるんです……、、、本人は嬉しいと思うのですが、水は跳ねるし、毛の中に木くずは入り込むし、とにかくなんかくさいし、です。
それにしてもこういう大きくてダブルコートの犬の水遊びとは実に贅沢なものだなあと思います。身体を洗ったり乾かしたりするのって、基本半日がかりですし、バスタオルも何枚も使います。洗う場所もきちんと検討して必要ならプロにやってもらうこともあるでしょう。うかつに家の風呂場などで洗うと深刻な詰まりが発生しますし、中年になってくると切実な話ですが、腰が悪い人は洗えないです。また翌日から数日間は抜け毛が大量に発生するので、頻繁に掃除が要ります。こうしてシャンプーしない場合も、わざわざ車で山の方まで運転して清流まで行く人もいると思います。もし周囲の大型犬で頻繁に水遊びさせてもらえている犬がいたら、すごく献身的な飼い主さんがいると見てまず間違いないでしょう。幸せな犬です。
シャンプーとブローをしてフカフカにもどっても、未舗装路を闊歩しているうちにすぐまた土埃まみれになってしまうのです(笑)。コディは庭のホースから出るそのままの冷たい井戸水で身体をワシワシ洗ってもウンともスンとも、震えもしないので、その点はとても助かっています。
お風呂に入れられて乾かしてもらった後のコディ。ふざけてゴロンゴロンして気持ちよさそうです。自分の希望で田舎の静かな家に引っ越したせいでコディが音に敏感になったのかも知れないとここ暫く気をもんでいたのですが、広い原っぱでたっぷり遊んでもらったり、満足いくまでじっくりと匂いを嗅いだり、ただ寝転んでいる時、犬はとても楽しそうに見えるのです。東京から帰ったばかりだと、ここが比較的涼しくて乾燥した土地であることもありがたいと感じます。正直今は何が正解なのかは分かりません。この選択をより良い解に近付けることは可能だと信じ、取り組んでいきたいです。
2023年1月1日日曜日
おにぎり君とおしんこ君(別れ編)
「長期わたる犬の友情」というのは、非常に稀有な現象で、特に引っ越しなどの人の移動が頻繁なアメリカ暮らしの中では、それが存在している(していた)こと自体にとても感謝しないといけないなあと感じている今日です。犬って、自分の生活のことは自分ではなにも決められません。それに私達のに比べて、悔しくなるほど短い一生を生きています。そんな彼らにとって犬の友達がいることは、本当に貴重でありがたいことだと思います。
愛犬に犬の友達を作ったほうがいい、という意味ではないんです。犬は、自分に犬の友達がいなくでも、全く平気です。これは、犬が本質的に「人間のトモダチ」を目指して歩んできた動物だからということと関係していると思います。けれど犬と共に社会生活を送って、犬同士の遊びなども逐一観察してみると、犬にもちゃんと友達の好みがあるし、個体同士のケミストリーや、複数集まった時に起こるダイナミクスが存在することが分かります。
うちの犬が3歳とか4歳くらいの頃だったかな。何気ない会話の中で、ドッグランでよく遊ぶ犬の名前を出すと、吠えるようになりました。確認のため何度も日を改めてやってみたのですが、「ライリー」とか「ニック」とか「ショーン」とか、特定の犬の名前を出すと、必ず吠えるのです。ワンワン言いながら玄関に移動して、外に行きたいような素振りを見せることもありました。他の犬の名前が分かるんだ!と、驚いた覚えがあります。犬でも、特定の好きな犬の事が脳裏に浮かんだとき、まさに豆電球が光るかのごとく、活力が生まれてそして吠えているんだと気付いた時は衝撃でした。
コディが生後3か月の頃からの友犬ショーン、こちらのブログでは通称「おしんこ君」が、お正月を跨いで遊びに来てくれていました。おしんこ君の一家は今春、ヨーロッパにお引越しします。出会ったのはついこないだの事のようなのに、いつのまにかコディは8歳、ショーンは12歳になってしまいました。国をまたいでの移動となるので、この2匹が生きて会えるのは今日が最後となるでしょう。
コディに小さい犬との付き合い方を(時に鉄拳と共に)叩き込んでくれた「おしんこアニキ」です。様々な場面でアニキに教わってきた知恵は、コディの中に深く刻み込まれています。一生のお別れは寂しいですが、それで今までの楽しさや、キラっと光る思い出までもが帳消しになることはない。お互い元気なうちに笑ってさよならできる良さだってあるはずです。新天地での、おしんこ君・おしんこファミリーの生活に、沢山の幸運があることを願っています。
2022年11月1日火曜日
はらはらと~紅葉降るなり 犬の背に
彼奴の換毛期が到来しました。ブラッシング用のレーキをかけると、いつかお祭りで見たワタアメの機械のように無限に毛がとれます。とても楽しいです。フサホワ系大型犬の例に漏れず、シャイロシェパードのアンダーコートもとても細くて柔らかく、わた埃みたいにふわふわと舞います。毛量は、たぶん多くの人が思うよりかは少ない方だと思うのですが、それでも体が大きいのでなかなかです。我が家ではこの時期、全てのものにこのホワ毛が混入してくるので、私自身も気付かないだけでこれまでに相当量の犬の毛を口に入れてるはず。でもま、私は犬毛は食物繊維の一種と捉えているので、今日も心の平穏は保たれているのでありました。
編み物が得意で家に糸車を持っている友人曰く、シャイロの毛は「紡げる毛質・長さ」なのだそうです。バージニアには頼んで愛犬の毛を送れば紡いで毛糸にしてくれる人もいるので、少し気になっています。今年は手はじめに、子供と一緒に比較的カンタンなフェルト作りにチャレンジしてみようか?コディの毛のフェルト石鹸を作ろうか?などと、夢を膨らましています。家の者より、「洗えば洗うほど手が汚くなる石鹸」などという、なんとも不敬なコメントも来ているのですが・・・(私は私で「石鹸なんかにしたらせっかくのコディの獣臭が分からなくなるからいやだ」と思っている)
くだらない計画ですが、こういうことを思案する際、そろそろ脳裏に「思い出作り」という単語がよぎることが侘しい、愛犬の7歳の終わりです。私達はいつもニコイチで色んなところへ行き、色んな事をしてきたからか、もう本当に長い長い日々を共にしている様に感じています。「犬の飼い方」という本を開けば、こういう風に犬とベタベタと癒着した暮らしをしたり定期的に留守番させないのは犬自身のためによくないとか、分離不安にさせてしまうとか、色々書いてありますね。それはまったく論理的に正しいものです。
でもときどき思うのです。
やっぱりそれってそんなにダメなことなのかい?と。
まだまだ人が大家族で、どっかの村や、町はずれで、ウシやらウマやらヒツジやらと共にアナログな生活をしていた頃。といってもそんなのは100年にも満たない、人類史においては「ついこないだ」程度の昔ですが、家の外で日がな一日ヒモもつけずにゴロゴロしていたりして、行き交うニワトリの向こうに寝そべって、これだ、この人に着いていこう、と自分で決めたその人をずっと横目で追いながら生きる、犬とはそんな連中だったはず。そういう性格のヤツが、選び抜かれた「動物のトモダチ」として、犬と言う生物の命を繋いできたはず。
信頼しているその人が「おいで」と言ったらすぐに来て残り物をもらい、隣村まで仕事に行くとなったらついていく。その人が寝たらふとんの近くに陣取り、「変な物音がした。行こう」と言ったら、夜の3時でも目を光らせながら闇夜の中に飛び出して行く。そういう暮らし方は、ごく普通のものだったはずだと思うからです。
2022年10月20日木曜日
パラ活のその後
近所の人から近くの農場でとれた青りんごを沢山もらったので、コディ飯に刻んで入れてみました。私達の食卓において食べきれないものや、いらないもの(調理したイモの残りとか、焼きジャケの皮とか)はほぼ何でも入れてます。なにしろ奴は、パラダイムをまぶせば殆ど何でも食べることが分かったので。ということで、犬用のグリーンフードミックス「パラダイム」を使い始めて約6か月が経過し、使用感やら気が付いたこまごまとした変化などをメモします。
気付いた事ですが、まず、やけに毛並みがきれいになってきました。しっかりとツヤやコシがある感じの毛で、これが餌のためなのか、そこに混ぜている油分のためなのかは定かではないのですが、とにかくつやつやしてます。油分は、CBD、フラックスシードオイルや、コールドプレスのヘンプオイルなど植物性のものを中心に、人間用にその週に冷蔵庫に入ってたやつをわけてあげて添加しているので、特別どれがよい影響を与えたのかは定かではないです。
次に、体重が減りました。コディは5歳頃からずっと55キロ前後でメンテナンスしてきました。これでもかなり絞っていると思っていたのですが、パラダイムに変えてからすーっと体重が減って一時50キロ前後になりました。でも、特段「痩せた」という感じもなく、弱弱しい感じもなく、すごく元気で走り回っています。夏休みにドッグシッターさんの家に泊まるので餌をドッグフードのみに戻したところ、すぐに体重が増加に転じていたので、「ドッグフードってかなり効率の良いエサだな」と感じたものです。
この犬は成犬になってからはずっと1日1回の給餌なのですが、パラダイムはドッグフードのみの時と比較すると若干、腹持ちがいいようです。油類のおかげかもしれません。あと、シェパードにありがちかもしれませんがコディは水をあんまり飲まないので、パラダイムを潤かす時の水の量を調節して、水分補給の助けにしています。まあ気休め程度かもしれませんが…、、、。
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困った点ですが、ときどき食糞するようになりました。トレンディな食生活のおかげで、突拍子もない何かの栄養素が不足しているのでは、と少し心配になりました。コディは今までも、ときどき土を食べたりしてかかりつけの獣医さんに相談しているのですが、「とっても元気、健康」「面白い味がするから興味持ってるんだと思う」という解説しか受けたことがないのです。
とりあえず経過を観察していますが、栄養面で偏り過ぎないようにふだんのドッグフードも混ぜたり、「ドッグフードだけの日」も作るように注意しています。ここ半年は一か月の間にパラダイムの期間、ふつうのドッグフードの期間、ベジタリアンの日、それから餌なしの日を設けてきました(生餌は体調崩すリスクが高いので暫く前にやめました)。しかしパラダイムの薬草みたいな匂いにやたらと反応するところを見ると、フンにもその匂いが残ってるのかもしれないですね。美味しそうでついつい食べちゃうのだろうか。
それにしても、アメリカは生活コストが高くなりました。特にガソリンや、肉類の価格の上昇が生活を直撃しています。卵はさすが物価の優等生と言うべきか、比較的リーズナブルだったのでパラダイムをやる時のたんぱく源としても重宝していたのですが、最近はこれも価格の上昇が見られます。バージニア州はもともとそんなに物価が低くない州なのですが、アジアンスーパーでエノキ1パック5ドル(750円)とかになっているのを見ると、おちおちと気軽にラーメンも食べていられないなあという感じになってきました。
でも、犬が毎日ランチの時間を楽しみにしてるので、何かちょっとでもうまいものを食べさせたい。コディはいつも「自分が餌をもらっている」ことをよく分かっていて、どうも感謝しているようなのです。ドッグフードでもパラダイムでも、とにかく食べた後一回私の所に来て、耳を倒して目を細めて擦り寄ってきます。フードのにおいのするきしゃない口で私の顔をひと舐めしようと迫ってきます(笑)。食に対する無垢な喜びを見ると、また明日も絶対何かうまいものを食べさせようと決意する飼い主となるわけであります。
2022年10月18日火曜日
W&ODトレイル
2ヶ月に及ぶ夏休み戦争も終わり、ふと気が付くと私達の住むバージニア北部の田舎ではすっかり季節が変わっていました。特に朝夕なんかは草つゆも薄っすらと凍り、犬の吐く息も白く、藪からは微かな虫の声が聞こえます。朝夕の散歩で視界の端を行き過ぎる木々の梢がいかにも夏をがんばりぬいたという風体で、冷たいそよ風に遊んでいます。木の葉は、そして、ある瞬間に思い立ったように枝から離れ、はらりはらりと一回切りの遊覧飛行へと旅立って行きます。コディはいつの間にか口のまわりに白髪が増えてきました。
ここは最近よく歩いている、近所のワシントン・アンド・オールド・ドミニオン・トレイル(W&OD Trail)です。1800年代後半から900年代にかけて使用された鉄道の線路の上を舗装した全行程116キロ、幅約30メートルの「最も細長い広域公園」としてノーザンバージニア公園局に管理されています。地元のランナーやサイクリスト達にとってはお馴染みのトレイルであり、最近は電動の乗り物で行き来する若者や元気のいいお年寄りなんかも見かけるようになりました。
季節が変わりだんだん朝晩の冷え込みが厳しくなってきたので、外に置いていた植物も中に入れはじめました。上の写真の奥の方にあるゲンコツみたいなサボテンは、珍奇な見た目で夏中楽しませてくれました。いつも思うのですが、多肉植物って安いのにこんなに面白くていいんでしょうかね?なんか、申し訳なくなっちゃいます。屋内で育てると光量の問題があるので心配ですが、せめて長生きできるようにまめにチェックしてこうと思ってます。年度終わりに小学校の先生への贈答用でキープしてたエケベリアだけややネグレクトされてて罪悪感がある。笑
子供も無事、アメリカの小学1年生になり、元気に学校に通ってます。9月の終わりに7歳の誕生日も迎えて、ひとまずはここまで無事に大きくなってくれてありがたいな、ありがとう、という気持ちです。習い事でここ1年ほどアイススケートをやっていたのですが、先日急にアイスホッケーをやりたいとか言い出し、とんとん拍子に話が進んで、今はちびっこ用のチームに入ってプレーしています(手前の白いヘルメットがチビ)。先日初めての遠征試合があり、大きい子達に交じって1スコア入れていました。
2022年8月23日火曜日
草の成長(とコディ)
リミフォリアです。硬葉系は最近分類がHaworthiopsisに変わったそうですね。これ系はポーカーフェイスで何考えてるか分かりにくく水やるタイミングもなんだかイマイチ分からないので苦手意識があって、うちで育てるのはこの株が初めてです。こないだ少し触ったら根がしっかり張っていてひと安心です。男性的な草。
2022年5月23日月曜日
犬の聴覚過敏とつきあう②
北バージニアの僻地では、ここ2週間で急に日差しが強くなり、暑くなりました。近所の畑では麦がどんどん育っています。上の写真の、コディの後ろに茂っているのも、麦です。こうしてあっという間に夏になっていくのでしょう。農道では野ばらやスイカズラの仲間が花の盛りを迎えており、風の中になんともいえない良い香りが混じっていて、5月の季語「風薫る」的なかんじをリアルに体感しています。
今日は、去年の9月にぶつぶつ言っていた「犬の聴覚過敏と付き合う」というテーマの2回目のノートです。5歳頃から特定の音に「おや?」と思う反応をするようになり、6歳半ごろからは雷を恐れてクンクン言うようになったコディですが、現在7歳半に差し掛かり、「その後どうなったか」についてのアップデートです。
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まず、前回のノートで書いたような行動は変わらず、さらにここ6ヵ月の間に、嫌がる音のバラエティが増えました。具体的には、以前から恐れていた「落雷」「アマゾントラックがバックする時に出すピー音」「火災アラーム」等に加えて、
・突然鳴るホイッスル音
・突然鳴るPCの停電装置
・突然鳴る停電時の機器類の停止音
・稀に鳴るセキュリティシステムのアラーム音
・天井スピーカーからのアンプ接続音
などなどが忌避の対象に加わっています。一部例外もありますが、「突然鳴るハイピッチ音」シリーズが概ねすごく嫌なようです。反応の強度は、音源からの距離によって違いますが、むっくり起きて耳をそばだてる~ハアハアと息をしたり、よだれをたらす、クンクン鳴く、立ち尽くす………程度から、デッキや車庫に自分で避難する、震えながらテンパって2階へ駆け上がる、などなどと開きがあります。
おもしろいなと思った点が、音への反応は環境に非常に大きく左右されるということです。たとえば「アマゾントラックがバックする時に出すピー音」などは、セラピーの訪問で訪れたざわざわとした市街地の環境の中では、完全に無視して何も感じていない様子が見て取れます。練習の一環として工事現場なども観察させに連れて行きますが、重機の音などははっきりいって落雷より煩いこともあると思いますが、全く平気なようです。音のボリュームというより「断続的に起こっている音か」という点のほうが重要なのだと思いました。
健康面に関しては、すでに獣医さんに複数回コンサルテーションをしてもらっており、犬の活動レベルやオモチャや餌への興味、食欲、日中の過ごし方、歩様、排泄、屋外での過ごし方といったものには全く変化が見られ無い為、現段階では「現状維持&経過観察」「多分年とってきてるから」と言われました。落雷に関してはアルプラゾラム(alprazolam)という薬剤が処方されました。運動と脱感作トレーニングに引き続き力を入れながら、どうしても必要という場面があった時のオプションとしてとっておきたいと考えています。
また少し話題からずれるのですが、コディは自宅内の「1Fから地下へ行くための階段」という特定の階段にも、最近すごく警戒するようになってきています。下から吹きあがってくる微かな空気の動きなどから高低差を感じているようで、周辺の廊下を「つり橋をわたる人」のようにかなり慎重に歩くようになりました。採血が出来ない問題の時も書きましたが、ここのところ全体的に警戒心増、ストレス耐性減、なのかなー、という傾向があります。これらの状況は今すぐに生活に支障を来すレベルではありませんが、時とともにやや悪化傾向なのが気になります。
不安を訴えやすい時間帯としては、日中よりも日没後が多いです。この辺一帯の雷は夜来ることが多いこと、夜は人が寝静まり生活音がないため不審な音が際立つこと、などが関係しているのかなと思います。もともと目が良い犬なので、暗くてものがよく視認出来ない状態が落ち着かないとか、今書いていて気付いたけれど、もしかすると加齢などで視力自体の低下が起きているなどもあるのかも知れません。念のため、今年中に眼科専門医にも予約をとろう(最近すこし目が濁って見える時があるので)。
ずっと取り組んでいる脱感作(desensitising)トレーニングについては光明もあって、コディは最近、食器洗浄機がガチャガチャ言う音を克服しました。手帳を見ると、最初に食器洗浄機を避ける素振りを見せたのは2020年の10月ですから、それから1年6ヵ月の地道な練習で「音はいやだがとなりで座って我慢ができる」ところまでもどったことになります。落雷や停電関連の音は、食器洗浄機の音にくらべて再現が難しく、それに応じてか拒絶反応も激しいため、トレーニングの形でどこまで克服していけるかは分かりません。でも、何事もやらないよりはマシかと思います。いずれにせよ、音系を克服するトレーニングは長い長い時間がかかると分かったし、先に犬の寿命がつきる可能性も高いですが、チャレンジを続けたいと思います。がんばろう!🐺
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コディは昔から、夜間は色んなものに対する感受性が上昇して表情も変わり、行動も昼とかわってくるので(周囲への探索欲、プレイドライブが非常に強くなる、よく吠える・唸る)、特に田舎に引っ越してからは日没後の散歩は避けてきました。これについて最近とても興味深いビデオを見つけたのでくっつけます。アメリカの田舎のおもしろいお兄さんの生活Vlogで、その人の護畜犬マレンマ・シープドッグの回です。
このビデオの最後5分間くらいで、マレンマの「トビ」の夜のすがたが記録されているのですが、私はこれを見てあっと思いました。もしもコディを夜中、外に家畜と共に留まらせた場合、恐らくこのトビとかなり似た行動をとると思ったからです。
コディが夜特にワサワサしているのは、彼がそういうヤツだから、というだけでなく、これが実働時代から「有意義だったから残された資質」だったからかもと気付きました。田舎に住むと分かりますが、月や星の明かりしかない夜に表で見張りをしてくれる存在ははっきり言って非常に頼もしいです。犬はセコムやアルソックができるよりずっとずっと前から私達のためにこれをやってくれていたんですよね。年季がちがいます。
アメリカ産の犬種であるシャイロ・シェパードは端的に言うと「愛玩用の巨大なシェパード」として発展してきましたが、繁殖をするうえで、健康だけでなく「シェパードとしての本能」もなるべく消さないよう心を配っている繁殖家が多い犬種です。熱心な人達は個人的に子犬を集めて、牧羊犬の適正テストを受けさせる人もいます。コディも知り合いと一緒に受けたことがあります。そのような犬種なので、こうした家畜のまわりで働く犬らしい気質がより多く残った個体がいても不思議ではないと思いました。
それにしても、我々と暮らし始めてから何万年もの間、犬は村や家族単位で比較的密集して暮らす傾向のあった人間たちにくっついて、アンビエントな自然音と共に寝起きし、いつもそれらがあることに慣れていたはずです。それに比べると、現代の犬達は核家族で「家に一人~数人しか人がいない」みたいな環境の中、進歩した建材で気密性が向上し、正に『不自然に』しんと静まり返った屋内で、時々ピッ!とかカタッ!とか音を立てる機械の存在などは、ひょっとするといくら確認しても実態のつかめない不審者の幻影と暮らしている気分なのかも知れません。それは、家や家畜を守るという本能をもつ犬達にとっては、特に不安を喚起させるものなのではないでしょうか。牧羊犬が聴覚過敏に陥りやすいと言われるのには、このあたりにも要因があるのではないかと思いました。
2022年3月29日火曜日
採血が出来ない問題
コディのバックパック
サクラやアンズの花が満開のバージニア北部、ここ数日はかなり冷え込んで、陽光の中で時折パラパラくる粉雪が光っています。我々のほうは、前回のノートに書いていた秘密兵器が来たので、ここ1か月ほど慣らし運動をしていました。なかなかいいかんじです。トングと、軍手もゲットしました。私の軍手は、なんと花柄です(全くもってイラナイ情報)。
コディが背中にしょっている緑の袋がその「秘密兵器」です。ノルウェーのサーミ自治区にある小さなキャンプ用品会社にオーダーしました。容量は40リットルで、ちょっとしたヒト用デイパックよりもたくさんものが入ります。テントなどの野外用品に使う布地を工業縫製で縫い合わせてあります。これが届くまですごい紆余曲折があって、ノルウェー語しか対応してないオーダーサイトからは注文も振り込みもできず、発送も基本的に国内のみだったため、直接交渉してインボイスを作成して送ってもらったのでした。時間はかかりましたが、スタッフの方がとても親切に対応してくれたので実現しました(ありがとう)。
最初の2週間ほどは空の状態でしょわせて歩かせて、慣らし運動と荷重分配の確認をしましたが、左右のウエイトの違いに結構繊細なので、そこさえ気をつければあとは比較的シンプルで非常に使いやすいバックパックです。なによりこの緑色をすごく気にいっています。派手じゃなく、でもバックグラウンドには埋もれず、素朴だけどちょっと目を引くような、しかしカッコつけすぎない、なんともいえないいいデザインだと思います。
日本やアメリカだと「犬のバックパック」といえばファンシーか、スポーティか、タクティカルか(軍隊みたいなスタイル)みたいな極端な選択肢しかなくて、それぞれのカテゴリにマッチする犬の場合は良いのですが、コディ郎のようにファンシーでもスポーティでもタクティカルでもない犬にとっては「どれをしょってもなんかヘン」という状況になってしまうのが悩みでした。また、私はこれは「犬に荷物をしょわせる」という文化がないことが原因と思っているのですが、容量自体も多くないものがほとんどで、ハイキング以外の実務に耐えるような製品がありません。
私とコディがせっせと片付けた通りを地元のホースマンが通っていきます。思わず口元が緩んでしまいます。私達2人の秘密のプロジェクトによってきれいに保たれた道をあなたたちは何も知らず歩いて行くのだと、ちょっとほくそ笑みに近い笑いです(笑)。
2022年2月23日水曜日
コディ7歳
1月初旬、犬のコディが無事7歳の誕生日を迎えました。
コディの最近の主な関心事はトレーニングと散歩です(というか生まれた時からずっと主な関心事ですかね;)相変わらず子犬の様にドスドス跳ね回り飼い主がやりたいことには何でも付き合うという気概を見せてくれるので、嬉しいです。本気でどこにでも一緒に連れて行ってもらえると思っているので、私は常に「50キロを超える犬のカタマリと共に生きる人」としての人生を余儀なくされているわけですが、私自身も車のルームミラーにコディが写っていないと違和感を感じるのでどっこいどっこいといったところでしょう。嗚呼、シェパとシェパ飼いの共依存。
「一度シェパードを飼ったらもう他の種類の犬を飼えなくなる」という言説をときどき耳にしますが、こうしていつのまにか、ビッチリと隣についてくる犬の存在に慣れ過ぎてしまうためかと思います。「一緒に買い物に行きたいひと」と声をかけると「ワン!」と当たり前のように返事をする存在に慣れきってしまうのです。私は「家の柵の外に出るまでおしっこしてはいけない」と言うとおしっこしてはいけない、おしっこしてはいけないという目をして健気に小走りする犬に慣れきってしまいました。とまあ、愛犬もめでたく7歳児となったわけですが、日課の散歩も決定版と言えるものに進化してきました。①行きは犬トレ散歩、②コディが地面の匂いを嗅いでいる時は私がスクワットなどの運動をし、そして➂帰りは道に落ちているごみを拾って帰る、という「なんだかわからないパワーな散歩」になっています。日本の友達とスカイプで話しながら歩く事もあり、朝夕の散歩がかなり有意義なものになりました。
コディは、私が道に落ちてるものを拾うためにしょっちゅう止まっても気にしないようです。根気よく待っているので「おりこうだね」とほめると嬉しそうです(今日のノートの一番上の写真が、ほめられた時のようすです)。気が向いたらペットボトルなどを拾ってきてくれることもあります。今、このゴミ拾いのために海外から秘密兵器を取り寄せているので、届くのが楽しみです。
「チン」というコマンドでフセから顎を地面に着ける。チョコベビーみたいな形になる。